2007年7月26日

院長のおはなし

院内スタッフ勉強会  ~白川先生をお招きして~ その2

[成人し子どもを持った時、わが子を抱きたいと思うか思わないかは、かつて自分が子どもだった頃、親から心地よい思いを与えられたかどうかに関わるかもしれない。」これは先日の院内スタッフ勉強会での白川先生のスライドの中のひとコマです。

数十枚のスライドのなかで、私にはこのフレーズが妙に印象に残りました。少し話が飛躍しすぎるかもしれませんが、我が子を虐待する親の多くは、その人が子どもの頃に親から似たよう境遇で育てられた経験があるといいます。

 

虐待の問題はその子とその親だけの問題にとどまらす、その親のさらに親の問題であったりするのです。ここに虐待の問題の難しさと根深さがあるのです。子どものころ親から愛情をいっぱい受けて育った子は、その子が親になった時きっと自然に子どもに愛情をいっぱいそそぐようになるのでしょう。

白川先生のお話によると、最近わが子をまともに抱っこできないお母さんが増えてきているそうです。まともに抱っこできないとは例えば、抱っこしているようで自分でも気づかないうちに抱っこしていることにストレスを感じてしまう状態です。また、授乳中に赤ちゃんと目をあわそうとしないお母さんも愛情をどう注いでよいのかわからないといったお母さんの気持ちの表れだそうです。

我々周産期医療にかかわるものはもっとそういたメンタルな部分にも目を向けていかなければなりません。かつて、ここを立ち上げる時に、私は『生むだけの病院ではなく、産んだ後のことも考えれるような病院に・・』と思いを宿し“おかえりなさい あなたの家へ”を合言葉にお母さん方が気軽に相談でき、淋しい思いしている方がいなくなれば・・と、現在さまざまなことに力をいれております。まだまだ十分なことは出来ておりませんが、しっかりとお母さん方のバックアップが出来るように、目を向けていきたいと改めて思いました。